Facebookのスタートアップ支援プログラム
Facebookがシンガポールでスタートアップ支援プログラムをローンチするそうで、Facebook Asian HQで行われたローンチイベントに行ってきました。
startupstationsingapore.splashthat.com
今回のプログラムはStartup Stationという名前で展開されており、すでにフランスで実施済みで、そのシンガポール版をローンチするとのことです。KPI達成度、資金調達、リクルートでの実績が強調されていました。
今回のプログラムへの参加要件は、
- データドリブンなビジネスを行っている
- シンガポールでのサポートプログラムに参加できる
- 東南アジア地域をターゲットにしている
ということで日本からの参加も可能です。
続くパネルディスカッションでは今回のプログラムのセリングポイントの説明がありました。シンガポールの情報通信メディア開発庁(IMDA)がサポーターに入っていて、個人情報の利用について、既存の規制に対して問題がないかアドバイスを行ったり、グレーゾーンの明確化、規制緩和の相談にも乗るということです。もちろん、Facebookの技術的なリソースも活用でき、メンタリングも受けられるということでした。一方で、東南アジア地域をターゲットとしているものの、東南アジアを横断する個人情報保護スキームがないため、国ごとの対応が必要という限界もあるようです。
スタートアップからは特に参加費も取らず、エクイティも取らない、また、Facebookのサービスを利用しなければならない縛りもないそうです。その気前の良さは何なのか、目的を質問してみたところ、エコシステムビルディングの一環でファンになってくれればそれでよい、との回答でした。最終的にはなにかのFacebookのサービスは利用するだろうから、それで良いということなのか、もしくは良いサービスだったら買収する前提なんでしょうか…?
日本では同様のプログラムは行わないのですか、という質問もしてみましたが、日本にはすでに類似のプログラムがたくさんあり、スタートアップの規模も大きいためやりません、という回答でした。より規模の大きいスタートアップ向けには、FbStartというグローバル展開支援プログラムが別にあるため、そちらに応募してほしいとのことでした。
質疑応答の時間に、5G通信とプライバシー保護の関係性について超テクニカルな質問をぶっこんだ人がいて、話してみたら自分で作った会社をHPに売った。Facebookもクライアントだったよ!と言ってました。すげー何者だ。ロックで面白かった。